アフリカプロジェクト (アイセック・ジャパン) の活動

(2009/4)

講師紹介:芝佑樹
アイセック・ジャパン東京大学委員会

 私は東京大学の法学部3年生でアイセックの活動は3年目ということになります。アフリカプロジェクトと同時に総務も担当しおります。私自身もアフリカプロジェクトを通じて1年生の夏にケニア、2年生の夏にガーナへ行ってきました。

 先ずアイセックとは何なのかということですが、アイセック(AIESEC)は1948年に設立され60年の歴史がある世界最大の学生団体で、次代の国際社会を担うリーダーを生み出すために、学生に自己の可能性を発見し発展させる機会を提供する国際的なプラットフォームです。アイセックは、学生に海外インターンシップ生交換事業の運営と参加の機会を提供することで、次代の国際社会を牽引する人材の輩出育成プロジェクトです。大学生が大学生のために運営している団体で、世界107カ国の大学にあります。日本に関しては45年前に設立されて今は25の委員会があります。

 私たちは海外インターシップの企画運営をすることが目的で参加者は別に居るわけです。勿論自分たちが参加することも出来ますし、チームリーダーを務めることもあります。国際的な会議が行われる時には参加者を募りマネージメントを行います。海外インターンシップとは短期間の就業体験のことですが、普通マネージメントコストもかなり懸かるところを各国の学生団体が無償で働くことで安くアレンジすることが出来ます。夫々の国の委員会に受け入れ部門と送り出し部門があります。

 海外に出てNGO活動に参加しますが、自分たちでNGO活動はしません。これは海外インターンシップを通じて将来国際的な仕事が出来る人材を輩出することを目的にしているからです。有名企業の方をお呼びして研修も行います。アイセックには人事部門や総務部門もあり、その仕事自体が将来企業を運営していく上での学習の機会になっています。

スタディーツアーというものもあって、これは研修先の環境や状況を自分自身で体験するためのものです。アイセックの国際会議は一日に一つと言われるほど常に世界各国で行われており、メンバーはどの国の会議にも参加することが出来ます。東京大学の委員会は日本最大規模で現在80人くらいのメンバーが居ます。

アフリカプロジェクトは何をしているかといいますと、実際にはケニアと強く結びつた活動をしており今年で4年目になります。今までに十数名の学生を送り出してきました。アフリカプロジェクトの場合は企業ではなく現地のNGOを中心に研修活動を行っています。現地のNGOと一緒に活動した体験によって、それをその後のプロモーションに生かすわけです。スラムでの自立支援をしているNGOでの場合は無線LANを取り入れるなど、プロジェクトの改革を外国人の視点で指摘するということを行っています。研修期間は2ヶ月から半年間で行われます。

 具体例を見てみますと、去年の夏ケニアのマルルイ・スラムの自助団体で行った研修があります。マルルイ・スラムは人口が1000人程度の小さいスラムです。元々はごみを集めて綺麗にすると同時に資源を集めることから始め、3年位前までこれを中心に活動していました。今は地域の交流を深めるためにサッカーチーム、アクロバットチームなどもあります。他には図書館、夜間学校、啓発活動なども行っています。

 我々外国人を通じて日本大使館へ行く、農水省への紹介など、実際にNGOをフォローするためのファンドエイドが必要な時一緒に出かけて行って、10万円単位の援助を受けることが出来ました。こういった変な外国人との依存関係で何を学んだかということも問題になってくるかと思います。やはり現地での体験はかけがえの無いものであって、どのような経路であっても現地で体験することは日本では得られないものがあります。やはり自分が外国人であるという「ムズング外交」でこのNGOで何かをするのであればネットワーキングをやろうという結論になりました。実際には資源がないことから始まって、将来的にはエネルギー資源といった問題のところでケニアと関わってゆきたいということです。

 運営側の話になりますが、事前に現地の状況を勉強する研究会や現地へ行ってきた人たちの報告会も開いています。こういうことから少しずつ輪が広がってきまして、8月末に神宮前で開かれる「よさこい祭」にガーナの高校生が来る時にもお手伝いをすることになり運営委員会に参加しています。こういったことで集まってきた人達のアフリカへの理解が深まったかどうかは疑問ですが、アフリカへの興味を増すことにはなっていると思います。

 これからの展望となりますと、アイセックは学びと挑戦の場だということで、やはりこれが永遠の課題だと思います。この機会を与えられた夫々の人がアクションを起こして、将来の活動に役立てて欲しいと思います。私としては国際開発、国際協力だけではなく、マネージメント、組織活動の分野で何か出来ないかなと思っています。