ウガンダ貧困地域でのボランティア、難民居住区訪問

(2019/7)

講師紹介: 川上敦士(かわかみ あつし)
2018年1月千葉大学の難民支援団体に参加。
2018年 夏、ウガンダのスラム・ストリートでボランティア活動、難民居住区を訪問。
帰国後、国際NGO JANIDAで3ヶ月間ボランティア。
2019年2月NPO法人WELgeeで長期インターンシップを開始。

最初になぜアフリカに興味をもったかということからお話しますと、2018年の夏にウガンダのスラム・ストリートでボランティア活動をし、難民居住区を訪問したことです。帰国後国際NGO JANIDA で3ヶ月間ボラティア活動をしました。その後今年2019年2月からNPO法人WELgeeで長期インターンシップを開始しました。

実際に行く前のアフリカのイメージは暗いものだったのですが、皆様のイメージはどんなものなのでしょうか。出席者の意見の一つは、今のケニアなどは近代化が進んでいますが、現実には賄賂なども多く健全な発展はしていないと思う反面、音楽や絵の世界は独特の魅力があります。また中国の資本の進出が心配されます。スワヒリ語を習い始めて渡航の準備をしている人の意見は、貧困のイメージが強かったのですが、現地に行った人の話などによるとダンスや音楽など明るい面を強く感じています、というものでした。

私は日本で出会ったアフリカの人たちをきっかけにして初めて行ったのですが、その方は難民として日本に来られたアンゴラとカメルーン出身の方でした。その方たちと話をする中で、とても素敵な魅力のある人たちだったのに衝撃を受けました。そこで難民の方を支援するNPOの団体で活動をすると同時に、千葉県に家を作る作業を一緒にしました。その体験を通じて貧困の背景にあるものは何かということに興味を持ち、ウガンダへ行くことを決めました。

ウガンダは東アフリカの赤道直下にある内陸国で、標高1000メートルくらいのところにあります。人口は約3500万人で、国土は日本の本州と同じくらいの広さです。イギリスの植民地だったため皆さん英語を話します。アフリカで最も開発が遅れている国と言われていますが最近はかなり開発が進んで、観光地としても発展しています。また自分の興味に近いものとして、2017年には難民の受け入れが世界で5番目に多く90万人の難民を受け入れています。南スーダンとコンゴで内戦が起きているため、難民が流れ込んでいるわけです。まず空港に着いて気づいた事は日本車の多さでした。ウガンダ人が日本について知っているのに反して、自分は何も知らないことに気づきました。

このようにして始まったウガンダでの活動は、1)ストリートチルドレンをケアするNGOと協力して活動する、2)小学生までの子供の世話をする、3)サッカーを通じたタレント活動、サッカーをするところを見て能力のある子どもはスカウトされていくというものです、4)工芸品作りによる職業訓練(サンダル作り)、5)貧困の調査、というものでした。しかし、すぐに直面した課題は団体として収入源がないということでした。唯一出来たのは、子供に勉強を教えることと、地域の調査でした。助成金や寄付金もほとんどない状態で、スタッフ三人の食事代もないくらいでした。ボランティアはアイディアとスキルを持っているから、それを生かした活動をして欲しいと言われて、自分の専門性は何だろうと悩みました。

そこで思いついたことは、サンダルを売って継続的に資金を作ることでした。そのために専用のミシンを買うことにして、クラウドファンディングで費用を集めました。リターンは自分で撮った写真を動画処理してお礼の手紙に添えました。今もサンダルは作り続けています。一時的に日本で寄付を募ってお金を用意したところで、それを使い果たしたら終わりですから、自分たちで継続的にお金を作ることを考えました。ボランティアの活動は大体このようなものでしたが、自分自身にとって学ぶことの多い1ヶ月でした。

難民居住区を訪れた時の話ですが、ここでもまた同じことに悩まされました。日本で知り合ったコンゴ人がウガンダに知り合いがいると聞いていたので、バスで6時間かけて訪問しました。居住区を案内してもらいましたが、想像していた以上のひどい生活をしていました。小さなテントくらいのスペースにシートをかぶせて家族五人暮らしているとのことで大変驚きました。日本で出会った難民の人たちは、制度の問題や職業の問題を抱えていて、働きたいのに働けないということでしたが、現地の難民は働くことはできるけれど家がなくて生活に困っている、ライフラインがないという状況でした。自分に専門知識があれば何かできるはずですが、自分の専門性とは何かとまた考えさせられました。

帰国してこれから何をしたいかを考えるとき、日本語を使って難民の方との繋がりを作っていくことでした。千葉大学で難民映画祭を開き、また難民の方に教えてもらったアフリカ料理を大学祭で振る舞いました。その後、現在までNPO法人WELgeeで活動を続けています。この法人が持っている池袋にある難民のためのシェアハウスで週3回活動をしています。費用は難民として認定された方はアルバイトができますが仕事ができない人も多く、寄付金で賄っています。去年は2万人が難民申請をして、認定されたのは20人でした。自国で迫害を受けたという証拠を示さなければいけないので認定されるのは大変です。短くて2ヶ月、長い人は1年2年とかかります。申請をして最初の2〜3ヶ月は全くの無収入で、3ヶ月経つと補助金1日1500円が出るようになり、6ヶ月経つと就労許可がおりますが、難民認定の申請中なのでパート仕事をさがすことになります。居住地も制限され、東京が居住地の場合、千葉の友人に会いに行くには許可証が必要です。月に一回サロンと呼ばれる場所を作って誰でも参加できる話し合いの会を開いています。主にやっているのは就労支援サポートになります。

日本にいるウガンダ人とのつながりはないのですか?という質問に対してですが、グローバルフェスタで知り合ったJANIDAの人たちと活動をしましたが、フェアトレードで仕入れた商品を日本で売って現地に還元するというビジネスに力を入れていて、難民に対する自分の活動と相入れないものを感じて今はやっていません。対象も多岐に渡っていて、マトを絞ったらどうかという意見も言いましたが、なかなか話がまとまりませんでした。

難民とは、政治、宗教、民族等の社会的集団として迫害を受け、保護されない状況にある人を言います。警察が家に来て暴行を受けた、と言ったところでそれを証明することは難しく、経済難民はまた別の問題だと思います。