ユース・アフリカ・HIV/AIDS 活動の状況

(2010/5)

講師紹介:籠田綾(かごたあや)
アデオジャパン ボランティア
東京大学を卒業後JICAの職員

 こんにちは、籠田綾と申します。先ず「ユースアフリカ・HIV/AIDS」について主に日本での活動と、ケニアでのインターンの経験からお話したいと思います。私は、大学一年の時から「アデオジャパン」で活動を始めました。主に私は国内の若者に対してHIV/AIDSの啓発に関する活動をしていましたが、2007年の11月から5ヶ月間「アデオジャパン」の本部でインターンをしました。

 初めにアデオとはAfrican Development and Emergency Organization の略でナイロビに本部を置くNGOの団体です。脆弱性を持っている、あるいは社会において不利な立場にある人たちの生活の質を向上させることが大きなミッションになっています。これをコミュニティー・エンバーメントを通して行っていこうというものです。現在はアフリカ4カ国で活動を行っています。ケニア、ウガンダ、ソマリア、スーダンですが、過去にはシエラレオネでも活動していました。

 各国の活動内容をお話しますと、ケニアでは医療活動を中心に行っています。ドナーはFHIでここを通してお金が入ってきています。孤児院支援、エイズ対策支援を行っており、最近やっとケニア政府から認められるようになりました。保険対策支援、難民支援もやっています。元々アデオという団体はケニア人の医師たちが作った団体で、専門は緊急医療支援でした。そのノウハウを生かすことでアデオとしては難民支援に強みを持っています。

 あとはマラリア関連の事業です。北部地方で保健省から資金を貰ってヘルスワーカーのトレイニングを行っています。1999年からスーダン難民の支援、ソマリアで国内避難難民の支援も行っていますし、HIVの予防啓発やヘルスセンターで医療サービスの提供も行っています。食べ物を配ることもあり、これが終ると南スーダンの保健省に引き渡すというプロジェクトです。

 ケニアのHIV予防啓発活動では、セックスワーカーのグループに対して彼女たちが他の方法でお金を稼げるように少しずつお金を出し合って新しい仕事に就くことを勧めています。美容院を始める人や、小さなお店を開いて野菜を販売している人もいます。このようにコミュニティーで予防啓発活動を行っており、彼女たちのグループをアデオは支援しています。彼女たちは昼間活動できる人が少ないので、ケアエデュケイターをどのように教育していくかが今後の課題です。

 続いてアデオの日本支部、アデオ・ジャパンについてお話します。インターンを経験した学生によって2003年に設立されました。ウガンダとケニアのオフィスで今まで17名のインターンを受け入れています。インターンを終ってこれからどうすればいいかと考えた時、日本で出来ることをやろうということで支部を作りました。活動のテーマは、ユース、アフリカ、HIVです。ユースというのはやはり学生が中心になって日本で立ち上げた団体ですので、日本の若者をサポートしていくために先ずはユースになりました。続いてアフリカのために何かをやろう、アフリカのことを考え、日本でも共通の問題であるHIVについて考えようということになりました。

 先ずユースワークネットワークを立ち上げました。これは世界中にある団体のうちトーゴやシンガポールの活動を視察しました。続いてスタンド・アップというキャンペーンを行いました。これは「貧困を終わらせたい」という思いを立ち上がって表現しようというものです。 2009年10月16・17・18日に全世界で行われる貧困問題解決のためのグローバル・イベントSTAND UP TAKE ACTIONのオフィシャル・ブログです。日ごろあまり興味の無い人たちに関心を持ってもらい裾野を広げるためのキャンペーンです。

 次にアフリカ関連ではケニアとウガンダにインターンを派遣しています。その他にはチャリティー・マラソン大会にも参加しました。これは参加費を寄付していただき、主催団体を通じて世界の恵まれない子どもたちを支援するというものです。

 三番目は私が主にやっている日本におけるHIV予防啓発活動です。HIV感染症になるとどうなるのかということを中学校などで教えています。エイズとはHIVというウィルスが身体の中に入って発生する病気です。インフルエンザなどでは薬を飲んでから5日間くらいで症状が改善しますが、HIVウィルスの場合は、身体の中に入ってから10年間くらいは何も感じませんが、ウィルスの増殖に伴ってからだの免疫力がどんどん下がってきて、普段はかからない病気に罹ることになります。こういう病気に罹るとエイズだという病気の種類が23種類決められています。肺炎とHIV脳症が主なものです。

 日本での感染者は2009年の段階で11,560人です。この段階で新しく感染した人は1,429人で、去年発症した人は1,008人でした。20~30代の感染者が多いというのが問題になっています。またこれは検査をしないと感染したかどうかは分かりません。ということは実際に何時感染したかが分からないということになります。20代で分かったとしても、感染したのは10代だったかもしれないということに問題意識を持って私たちは活動しています。そこでスライドを利用した出張授業を中学生から大学生を対象に行っています。学園祭のブース出店などで恋愛シュミレイションというゲームを使ってHIVの啓蒙も行っています。

 世界エイズデイは12月1日ですが、他の小さい団体と一緒になってキャンペーンとして目立つような活動をすることにしました。2005年からユースの団体が中心になって行っています。シンポジュームを開催や国際会議にも出席し、フィードバックも必要だということで執筆活動も行っています。HIVに関して日本の若者でこんなによく活動しているのは他に無いのではないかと言われています。エイズデイに向けてハロウィンパーティーを行い、そこで小さなクイズを出してHIVの啓蒙を行いました。またシンボルである赤いリボンをつけて渋谷でパレードをやり資料を配りました。こういった形で普段の活動は行っています。

私は周りのインターン経験者に刺激されて参加し、2007年に休学して5ヶ月間ケニアのブシアでインターンを経験しました。その時はニュースレターを作ることが主な仕事でしたが、横浜の高校生とケニアで活動しているHIVエデュケーターの間に入ってTV会議のコーディネーターもしました。働くということを経験したよい時期だったかなと思っています。