平和で安全な生活を目指して:JEN の活動

(2014/1)

講師紹介:濱坂都
JEN (Japan Emergency NGO) 広報担当マネジャー

JEN とはJapan Emergency NGO の略で、平和な国際社会を目指して世界各地で厳しい状況にある人々へ「心のケアと自立の支援」をモットーに支援活動を行う国際協力NGOです。事業の運営方針としましては、現地のニーズを見極め現地の人々と共に自立とその存続を最小の費用で達成することです。特に自立ということをキーワードにしています。

1994年に設立されて以来20年目になります。現在の活動拠点は、アフガニスタン、イラク、スリランカ、南スーダン、パキスタン、ハイチ、宮城、ヨルダンです。アフガニスタンは侵略され続けている国ということで設立当時から活動を続けています。再建しても再建が完成する前に爆破されることが繰り返され、教育問題も全く改善されていませんので、JENでは国連と共同して問題解決に取り組んでいます。

イラクは2003年から瓦礫だらけの中に学校を建て、ミャンマーではサイクロン緊急支援、インドネシアではスマトラ沖支援、東日本支援、シリア難民緊急支援などを行いました。大きな災害が起きた場合、早い時点で支援物資と人は集まりますが、現地での統率者がいないため混乱が起きがちです。そこでJENが適切な指示を行うという活動をしています。
現在8か国で活動しています。草の根運動として一人一人の心のケアをするとともに現地で必要なことに注目して活動することを心がけています。本部には常時20名くらいのスタッフが常駐しており世界での活動がスムーズに行なわれるように配慮し、資金面での広報活動なども行います。現地では2~3名の国際スタッフが駐在し、あとは現地スタッフで運営されています。現地スタッフがスキルを身につけて運営を続けてくれることを目的にしています。

アフリカでは二つの国で活動した経験があり、エリトリアとスーダンになります。エリトリアでは2002年から2006年まで活動しました。難民は国内での紛争を避けておもにエチオピアに逃れていましたが、その帰還女性の自立支援を行いました。養鶏とトラクターなのですが、ひよこと餌を与えて育ててもらいました。農場経営にトラクターを導入することで効率的に経営ができ、またトラクターを貸し借りすることでそこにビジネスが生じるという状況を作っていました。2006年に撤退したのは、エリトリア政府側の一方的な意向でやめざるを得なくなり残念な結果です。この時に活動していた現地のスタッフは南スーダンの活動に加わっています。

南スーダンでは2007年からジュバの近くで活動しています。国外へ逃れていた避難民の内35万人の帰還民が2006年に帰ってきています。2005年にナイル川支流でコレラが大発生しましたが、この時点でJENは南スーダンでの支援活動をする用意が出来ていました。資金的には外務省の予算と民間事業の協力を得て、学校建設を中心にした支援活動を始めました。2008年からは国連とも協力して活動しました。道路も全く整備されていませんので車がよく故障するため、日本のNGOでは自動車整備工を養成しているところもあります。

支援活動にもハードとソフトがあり、ハードとしては井戸を作るところから始めましたが、その井戸に柵を付けることを現地の人にやってもらい、これを義務付けることでオウナーシップが生まれることを期待しました。その結果井戸を管理し修理までできるようになりました。ソフトとしては衛生教育に等身大のパペットを使って人形劇で表現しましたが、子供達だけでなく大人も面白がって見てくれました。衛生教育が進んでくると急に子供たちが活動的に走り回るようになり、なぜかと聞いてみると今まではずっとお腹が痛かったのが痛くなくなったということがわかりました。川の水を汲んで使う場合も、煮沸してさらに濾過してから使うように指導しています。

現在では次の井戸をどこに造るかということも自分たちで相談し、管理から修理までやるようになっています。ユニフォームを着て働き、隣の村の管理修理も行います。制服には思わぬ効果があって、学校でも衛生教育を受けた子供だけに衛生ヒーローという制服を与えることで誇りを持って活動してくれ、みんなも衛生ヒーローの言うことは聞きます。

最後に今やっている活動は女性を対象にしたシアバターを使った石鹸作りです。前からやりたかったのですが、石鹸作りには苛性ソーダが必要であり、流通の問題もあってなかなかできませんでした。私の希望としてはこの石鹸が全世界で使われるようになることです。

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