虹プロジェクト:ケニアにおける新しい活動の創造

講師紹介:ディック・オランゴ(Dick Olango) (坂田泉)
建築家、OSAプロジェクト共同代表(坂田泉氏)

 ディック・オランゴと申します。今日はKI-AFTIKAでこういう場を設けていただいてOSAの活動を紹介できることをとても感謝しています。「虹プロジェクト」となっているのは文字通り、繋ぐという単純な意味で、日本とアフリカを繋ぐことを意味しています。このプロジェクトはケニアと日本という二つの国で生まれた二人の建築家Olangoと坂田によるユニットです。日本とアフリカをどうやって繋ぐかについて最近の活動をお話ししたいと思います。

 先ずOSAの仕組みとWIN-WINというキーワードに注目してほしいと思います。私たちはボランティアではなくビジネスを通して人間同士をつなぎ、お互いの生活の面、メンタルな面、教育の面、そして経済的によくなることを目指しています。経済的によくなるとよい生活ができ、OSAと関わると経済的に豊かになれることを大切にしています。技術をアフリカに持って行って貧しい地域をどう助けることができるか、ソーシャル・エコノミックスということを考えています。

 二人でアフリカへ行ってアイディアを考えている段階ですが、今考えているのはソーラの関係です。これはアフリカで必ずヒットすると思い日本の会社にアプローチしているところです。プレゼンテーションをする上で何が大切かというと現地の状況を把握することです。そのためにOSAケニアの窓口を作っている最中です。現地でこれはいいと確認が取れた段階で具体化してゆきます。ここで日本企業に戻って再確認の上契約を交わすことになります。ここでかかわる人たちすべてにとって経済的に利益があるように考えます。

 マルティソーラファンクションを作った場合、末端では農業やすべての産業に利益がある一石二鳥のシステムになります。効率よくエネルギーを使える建物を今実際に作っています。我々のアプローチは田舎と都市を分けて考えたいと思っています。田舎では倉庫、学校、病院、都市では集合住宅にどういう風にソーラエネルギーを使えるのか、ソーラを導入することで停電も少なくなると考えています。もう既にパナソニック、富士通、三菱化学、ホンダなどの企業に行って話し合っています。反応も非常によく、逆に我々にもっと調査をするように求められています。

 今ではフレキシブルなシート状のソーラパネルが開発されていてまだケニアにはないと思いますが、これがいろんな可能性を秘めています。バッテリーとセットで電線は使わず一つの建物ですべて完結できるようにと考えています。またリサイクリング出来るようなシステムを提案しています。費用の面は政府にアプローチして、村のグループを立ち上げることを考えています。今までのソーラシステムと違い建材と一体化していますので盗難やバッテリーの消耗に関しても対処の方法はあると思います。
日本からはセルだけを送ってラミネートの作業はケニアでやってもらうことでインクルーシブなビジネスが成り立ちます。日本で完成品を作るとコストが高くなりますのであえて半製品を出してラミネート技術を輸出することも一つのやり方だと思っています。昔のように利益を独占するのではなくお互いに利益を得ていこうというのが今のビジネスの主流です。

 シートにはいろいろな種類があり、目的によって使い分けることができます。ソーラは10年で元が取れ、その間に新しいモデルが出てきますので、その時にリサイクルはどうするのかが問題です。今はシートになっていますが、シートでは面積が少ないのでこれを粉状にしてソーラコーティングの壁を作ることも考えられます。またテント状にし擬木の上にかけて木陰でくつろぐことも考えられます。現状では今後ハードウェアとサービスがどういう風に変化してゆくか、携帯電話やインターネット、コピー機を見ても分かるように大きく変化してゆくことが考えられます。ソーラ建築としてはまだ発展途上と言えますし完成するには長い道のりがあると思います。単に電気を得るだけではなく、そこに新しい可能性を見つけてゆくことこそが大切だと思います。

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