Africa Quest.com編集長が語るアフリカの魅力!〜 東アフリカを中心に〜

(2018/3)

講師紹介:横山宏(よこやまひろし)
Africa Quest.com 編集長。野村證券退社後、青年海外協力隊としてケニアへ渡航し、貧困地域に暮らす女性たちへの収入向上支援を行う。隊員時代の縁をきっかけに、ケニアで雇用を生むことをビジョンにソーシャルベンチャーを共同設立し、約2年に渡り運営を行う。現在は、アフリカと日本を繋ぐコーディネーターとしてアフリカ専門Webメディアのディレクター、アフリカへのビジネス進出支援、定例勉強会アフリカビジネスラボのモデレーターなどアフリカをテーマに活動している。

横山です、よろしくお願い致します。今何をやっているかと言いますとICネットというコンサルティング会社の代表、またAfrica Quest.comの運営をしています。元は証券会社出身ですが、青年海外協力隊でケニアへ行ったことを縁にケニアで活動しています。アフリカ54か国のニュースやそこで活躍している日本人を紹介していこうということで毎日更新するサイトを運営しており、それに伴う勉強会も開催しています。

アフリカの魅力はなんだろうと考えた時、社会的な課題もまだ多いアフリカ、経済の問題も抱えているアフリカを見ると、日本の持っている技術、ノーハウ、伝統などが必要とされているところだと思います。また若い人でも現地の人たちと一緒になって活躍できるのがアフリカだと思います。

ケニアとルワンダは私がよく行っているところですので、そこの概況と活動をお話ししたいと思います。まずアフリカは経済規模も大きなところで、東アフリカは今ヨーロッパのEUのようなものを目指しています。ルワンダ、ウガンダ、ブルンジ、南アフリカなどを巻き込んで大きな経済圏を作りたいということです。共通通貨を入れて大きな経済圏を作ろうという取り組みをしています。

ケニアは大統領選挙が終わったばかりで少し落ちつた状態です。一方ルワンダはポール・カガメさんが圧倒的な人気があって非常に治安の良い国です。小さい国ですのでビジネスは考えにくいのですが、ネットサービスを充実させてアフリカのシンガポールを目指そうとしています。Kラボというのは日本のベンチャー企業のようなもの、FABラボというのは機械を作りたいということでJICAもお金を出しています。ドローンを活用して先進的な取り組みをやろうと研究しています。ルワンダで面白いのは、バイク便を利用してスマホで注文を受け配達してくれるというサービスがあります。ネットで注文した品物を宅配してくれるなど、ルワンダで実験したものが他の国で広がっていく状況にあります。

ケニアではモバイル産業が非常に発達していてM-PESAと書いてあるスーパーなどではモバイルで支払いができます。Mコパソーラというのは、ホームソーラーシステムで、小さいソーラーパネル、ラジオ、充電器、懐中電灯がついたセットを販売して使ってもらうというシステムです。最初3000円払った後、1日50円ずつ払ってもらい、1年間払い続けるとこのセットを手に入れることができます。50円を払わなければソーラーからの電気がすぐに止まってしまいます。その日の分のソーラー代を必ず払う必要がありますが、すでに30万以上の家庭で使われています。

銀行の取引M-PESAでローンを組むサービスが1日単位1000円、10,000円で契約できます。電話料金やSNSの使用料などのデーターから支払い能力を算出しています。またMr. Green Africaという会社があり、ホームレスの人たちが拾い集めたペットボトルを買いあげてリサイクル業社に売る、という仲介業者です。さらにペットボトルの提供者の経済状況をM-PESAに提供するということも始めており、ホームレスの人たちも銀行でお金を借りることができるようにという取り組みをしています。Kitabuという会社では小学生全員にタブレットを配ろうという取り組みをしています。これは教科書のバラ売りをするのが目的で章ごとに買うことができます。既に100万部以上利用されています。ビットPESAはモバイルマネーにビットコインを付け加えたようなもので、ケニアからウガンダにモバイルマネーを送りたいという場合、通貨の互換性がないので間にビットPESAが入ることによってケニアのビットPESAをウガンダの通過に換えて送るという中間会社です。JUMIAはAmazonのような会社でほとんどの品物をドアtoドアで届けてくれます。

ここからは私が協力隊でやってきたことについてお話しします。女性グループの支援をする村落開発普及員として女性と一緒に活動していました。ナイロビから少し東に行った水のない過酷な地域でロバが運んでくる水に頼っていました。いろいろな支援の中で特にサイザルを使った活動に力を入れていました。ケニアはサイザルの一大産地で輸出額も世界3位となっています。この地域は半砂漠地域でサイザルのバッグ、コットン製品や木彫りなどを得意とするカンバ人の多いカンバランドと言われる地域でした。サイザルの製品は大手二社に握られていてローカルのシェアは2割で、しかもサイザルバッグは年寄りのものとして人気がありませんでした。そこで何か付加価値をつけることで魅力的な商品にしようと2年間取り組んできました。品質管理をしっかりして同じものを大量に作ることを試みました。レザー加工に力を入れて持ち手の部分に使い、染色も化学染料は赤、青、黄色に限られていましたので、これを混合して様々な色を作る試みをし、地元で採れる草木染めも取り入れることにしました。JICAの支援も受けながら半年かけて研究し最終的にはカラーごとにレシピ本にまとめて女性たちに託してきました。日本への販売ルートもつくりましたが、2年間で終わるのは勿体無いので仲間3人で会社を作ってしまいました。バッグやブックカバーを作って日本で販売をしています。一番の目的は雇用を促進することで、大勢の人に関わってもらい少しずつお金を落としていく仕組みを作りました。力を入れたのは品質の良い細い素材作りでサイザルを撚る作業を200人くらいの人が参加してくれました。そのほかの作業もそれぞれ得意な分野を担当してもらいました。モチベーションをあげるために3ヶ月ごとに表彰式をし、糸の品質によって価格差をつけることもしました。

サイザル以外では、日本のハウス栽培のメーカーさんと一緒になってケニアで品質の高い作物を作る努力をしています。現在はハウス栽培でいちごとパプリカを作っています。水を使わず溶液だけで栽培するので、農業をマニュアル化することができ農業経験のない人でも品質の高いものを作ることができます。出来上がった商品は我々が買い取りマーケットに売ることになります。農協のような感じですが、その代わりハウスの資材を買ってもらい、お互いにウィン・ウィンの関係を作ることに取り組んでいます。

最後には、ケニアで日本食のマーケティング事業もやり始めました。いま健康志向が強まっており、女性の社会進出も進んでいて新しい食生活が求められていますので、日本の食品を持って行き試食会をやっています。ちなみにニャマチョマのソースはポン酢が一番受けました。こういった新しい試みをするには、大手企業にいては難しいことでも我々のような若い世代が現地に入ってやって行くにはアフリカはいいところかなと思っています。

現在私はアフリカへ行きたいという人のサポートをしています。アフリカと日本を繋げるプラットフォームということで、アフリカが抱えている社会課題はビジネス、チャリティーなどあらゆる分野で日本人が活躍できると思うので、アフリカを知ってもらうことに取り組んでいます。アフリカクウェストとアフリカビジネスラボというメディアを立ち上げて、情報の収集に努め、ポジティブでリアルな情報を提供するようにしています。これから挑戦したい人へのサポートにもこころがけて、今30名くらいの方が活動しています。またアフリカビジネスラボでは人と人を繋ぐ少人数での勉強会や交流会を行ない、20名くらいの方が参加しています。

アフリカは、ラストフロンティアだと言われますが私はそうは思っていません。いろいろな人と一緒にアフリカで頑張っていければいいなと思っていますので、その一助になればとこのような活動をしています。

(2018/3)